徳島大学病院がアルツハイマー病の治療薬の相談を受け付け

新たに保険適用となったアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」による早期治療を強化しようと、徳島大学病院は、今月から電話やファックスで患者などから相談を受け付ける取り組みを始めることにしています。

「レカネマブ」は、アルツハイマー病の原因物質を取り除き、進行を遅らせるための国内で初めての治療薬で、去年12月から保険適用となり、徳島大学病院の脳神経内科でも、先月から投薬が始まりました。

患者からの期待が高まる一方、投与の対象は、アルツハイマー病で認知症を発症する前の「軽度認知障害」や軽度の認知症と診断された人に限られるうえ、徳島県内では専門の医師が少ないことが課題です。

このため徳島大学病院は、早期治療が有効な患者を診断する体制を強化しようと、今月から専門医が電話やファックスで患者や地域の医療機関から直接、相談を受け付ける取り組みを始めることにしています。

相談は、受診予約がなくても可能で、専門医が状況を聞き取り治療薬が使える可能性を判断することにしています。

そして実際に投薬する上では、薬の使用頻度や副作用、それに患者の収入によって異なる治療費の自己負担額について説明していきたいとしています。

徳島大学病院脳神経内科の和泉唯信教授は「新しい画期的な治療薬が開発されたが、投薬には条件がある。必要な人に早く届けるために気兼ねなく相談してほしい」としています。