池田高校野球部監督に県教委が口頭注意 部員に暴言繰り返す

三好市の県立池田高校の野球部の監督が、部員への指導の際に暴言を繰り返し、徳島県教育委員会が、「発言の内容と言葉遣いは教員としてふさわしくない」として去年、口頭で注意していたことがわかりました。

口頭で注意を受けたのは、池田高校野球部の監督を務める50代の男性教諭です。

県教育委員会や野球部の関係者によりますと、この監督は、ふだんの部員への指導で「あほ」「ぼけ」などのことばや、おととし行われた練習試合の際には「出て行け」とか「脳あるんか」、「地獄に落ちた方がまし」など暴言を繰り返していたということです。

この監督をめぐっては、7年前の平成29年から平成31年にかけて野球部に在籍していた生徒が監督の指導を苦に体調を崩し、退部や転校を余儀なくされたとして、県に損害賠償を求める訴えが起こされていました。

この裁判では「教諭の言動は不法行為に該当するとまではいえない」として、訴えは退けられましたが、原告側の証拠としておととしの練習試合の際の暴言の内容も提出され、監督の指導については、2審の判決の中で、「不法行為が成立しないことは指導方法や態度が適切だったことを何ら意味するものではない」とも指摘されました。

これを受けて県教育委員会は裁判が終わった去年3月、「教育の範囲内で行っていたとしても発言の内容と言葉遣いは教員としてふさわしくない」として口頭で注意したということです。

池田高校は、「監督は指導に気持ちが入りことばが強くなることもあるが、その後のフォローも行い、部員との関係も良好だ」とコメントしています。