改良すべき踏切に3か所指定 視覚障害者の支援団体が整備指摘

視覚に障害がある人が踏切で列車にはねられる事故をなくすため、国土交通省が新たに定めた点字ブロックなどの配置基準によって、県内3か所が「改良すべき踏切」に指定されました。障害者の支援団体は安心して踏切を渡ることができる環境の整備が必要だと指摘しています。

静岡県と奈良県で視覚に障害がある人が踏切内に取り残されて死亡する事故が相次ぎ、ことし1月、国土交通省は踏切内に設ける点字ブロックなどの誘導表示の形状や配置の基準を新たに定めました。

5日、高松市で国や鉄道事業者などが集まる会議が開かれ、国が新たな基準をもとに徳島県内の「改良すべき踏切」として、徳島市の出来島踏切と花畑踏切、それに鳴門市の丸池踏切を指定したことが報告されました。

指定によって道路を管理する自治体や鉄道事業者は、誘導表示などの早期設置を求められることになります。

これについて視覚に障害がある人の支援団体は指定された中には線路が多く幅が広い踏切もあり危険度が高いとしたうえで、安心して踏切を渡ることができる環境の整備が必要だと指摘しています。

県立障がい者交流プラザ視聴覚障がい者支援センターの阪井紀夫主任支援員は「安全性を少しでも高めるために誘導表示は重要で、使用頻度などに応じて設置していく必要がある。支援団体としても踏切を渡るのに不安がある人には歩行訓練などのサポートをしていきたい」と話していました。