病院へのサイバー攻撃に備え対応を検討する初の訓練 徳島市
全国の病院で「ランサムウエア」と呼ばれる身代金要求型のコンピューターウイルスによるサイバー攻撃の被害が相次ぐ中、病院の職員らが対応を検討する初めての訓練が1日、徳島市で行われました。
サイバー攻撃の被害は全国の病院で相次ぎ、徳島県でも3年前、つるぎ町にある町立半田病院で、ランサムウエアによって電子カルテなどが使えなくなり、通常診療が2か月以上、できなくなりました。
訓練は、徳島県警と医師会などがセキュリティー対策の連携協定を結んで初めて行われ、県内の病院のシステム担当者などおよそ20人が参加しました。
参加者は4つのグループにわかれ、病院の端末がランサムウエアに感染したと想定して、対応を検討しました。
参加者は、病院の診療や手術にどのような影響があるのか迅速に把握することや、パニックを防ぐため、患者に状況を適切に伝えることなどを考えながら、意見を出し合っていました。
このあと、警察の担当者が「サイバー攻撃を受けた場合は、すみやかに警察に相談してほしい」と呼びかけました。
参加した徳島市の病院の担当者は「サイバーという目に見えない攻撃で被害の実態を把握するのが難しいと感じた。学んだことを現場で共有していきたい」と話していました。