小松島市 ごみ処理の新施設整備で構想案を答申

小松島市の一般ごみを処理する新たな施設の整備を検討してきた委員会は、二酸化炭素の排出を抑制するなどした施設を整備するよう市に答申しました。

小松島市は、現在のごみ処理施設の老朽化に伴い、徳島市などと共同で広域ごみ処理施設の整備を進めていましたが、徳島市や松茂町が離脱を表明し、おととし連絡会議が解散したのを受け、単独での整備を目指しています。

このため検討委員会は、去年4月から新たな施設の建設に向けて用地の選定などを進め、構想案をまとめました。

18日は徳島大学環境防災研究センターの教授で検討委員会の上月康則委員長が、市役所で中山俊雄市長に構想案を答申しました。

それによりますと、新たな施設は二酸化炭素の排出を抑制する処理方式の導入を検討するなど脱炭素の取り組みに力を入れるとしています。

また候補地は、現在のごみ処理施設がある市北部の「芝生町・田野町周辺地域」としています。

答申を受けて中山市長は「まだまだ課題があるが住民への理解を深めながら、できるかぎり早く整備を進めていきたい」と話していました。

検討委員会は令和12年度の稼働を目指していて、上月委員長は「最先端の技術を活用して、市民が誇りに思えるような施設にしてほしい」と話していました。

小松島市のごみ処理施設は、稼働からおよそ40年たって老朽化しているため、新たな施設の整備が求められています。

当初は、ほかの複数の自治体との広域整備を目指していましたが、徳島市などの離脱を受けて単独整備にかじを切りました。現在、勝浦町のごみ処理も行っていることから、共同での処理について協議を検討しています。

検討委員会の構想案によりますと、新しい施設では焼却を行わず、生ごみやプラスチックなどのごみを発酵させて乾燥処理する方式を採用するとしています。これによってごみを固形燃料の原料として利用できるほか、二酸化炭素の排出も抑制されるということです。

検討委員会は来年度中に基本計画を策定し、令和12年度の稼働を目指していますが、今後、候補地の選定に対する住民の理解を得ることや、建設に向けた財源の確保が課題となる見込みです。