鳴門市の霊山寺 お遍路さんにみかんをふるまい「お接待」

四国霊場の札所の徳島県鳴門市の寺で、各地から訪れるお遍路さんに和歌山県の住民グループが特産のみかんをふるまう「お接待」が行われました。

和歌山県有田市などの住民らは200年余り前から、毎年、徳島県で伝統の「お接待」を行っていて、およそ20年前からは1月に特産のみかんをPRしようと「お接待」を行っています。

14日は、住民グループの6人が参加し、1番札所の「霊山寺」で、午前7時ごろから巡礼に訪れたお遍路さんや観光客に「お疲れさまです」などと声をかけながら袋につめたみかんを手渡していました。

グループの参加者は、ことしは、能登半島地震で亡くなった人を供養する思いも込めてお接待を行ったということです。

広島県からお遍路に訪れた51歳の男性は「お遍路をしながら、道中で食べようと思います。能登半島地震の被災地の復興が早く進むことを願っています」と話していました。

「お接待」を行った「紀州有田華の会」の田中宏さんは「みかんはビタミンCが豊富なので、お遍路さんには疲れたときに食べてほしい」と話していました。