阿佐海岸鉄道元専務 詐欺などの罪で懲役3年6か月の実刑判決

経営していた広告会社で融資をだまし取った罪などに問われたDMVを運行する「阿佐海岸鉄道」の元専務に対し、徳島地方裁判所は「常習的かつ計画的に行われた悪質な犯行だ」として懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

DMVを運行する第3セクター、「阿佐海岸鉄道」の元専務、南博文被告(58)は3年前からおととしにかけて、自分が経営していた広告会社で金融機関からあわせて2250万円の融資をだまし取ったほか、都内のファクタリング業者から600万円あまりの資金をだまし取った詐欺などの罪に問われました。

13日の判決で、徳島地方裁判所の高橋孝治裁判長は「およそ1年の間に、2回にわたり架空の債権を売却して現金をだまし取ったうえ、3回にわたり公共事業に関係するうその契約書や見積書を提出するなどして融資金をだまし取った。常習的かつ計画的に行われた悪質な犯行だ」と指摘しました。

そのうえで、「被害額が高額にもかかわらず、被害回復はおよそ168万円とごく一部にとどまっている。反省の態度を示しているなど有利な事情を最大限考慮しても執行猶予を付けるべきではない」などとして懲役4年の求刑に対し、懲役3年6か月の実刑を言い渡しました。