徳島県内の景気「持ち直している」で据え置き 日銀事務所

県内の景気について、日銀は、物価が上昇する中でも、旅行関連商品などの売り上げが堅調だとして、10月と同じ「持ち直している」とする判断を示しました。

日銀徳島事務所が13日発表した、最新の金融経済概況によりますと「個人消費」は、物価が上昇する中、大型小売店で旅行関連の商品やなべ用の食材の売り上げが堅調なほか、新車の登録台数も増加しているなどとして、10月と同じ「着実に持ち直している」という判断を示しました。

また「公共投資」は、国や県の発注が増えていることから、1年2か月ぶりに判断を引き上げ「持ち直している」としました。

一方「企業の生産」は、医薬品の生産が増加する一方、ヨーロッパや中国の経済の回復ペースが鈍化し、自動車関連の部品の出荷が伸び悩んでいることなどから、10月と同じ「横ばい圏内の動き」としました。

このため日銀は、県内の景気について10月、1年5か月ぶりに引き上げ、「持ち直している」とした判断を据え置きました。

日銀徳島事務所は「今後も個人消費の持ち直しの動きが続くとみられるが、物価高が続いているので中小企業の所得環境の改善を丁寧に観察していきたい」としています。