住民や農家がコウノトリのえさ場となるビオトープ整備話し合う

国の特別天然記念物コウノトリの巣がある徳島県鳴門市では県内で初めて、地域の住民や農家が独自にコウノトリのえさ場となるビオトープを整備することになり住民たちが作業に向けて話し合いを行いました。

鳴門市大麻町にはコウノトリのつがいが定着し、7年連続でひなが生まれていて、保護活動に取り組むNPOが鳴門市や地域住民と協力してえさ場となる「ビオトープ」を巣の周辺に整備しています。

一方、巣のすぐそばにはビオトープがないことから、コウノトリがより暮らしやすい環境を作ろうと、県内で初めて、住民や農家が独自にビオトープを整備する計画を進めています。

今月9日には、代表の住民4人と、専門家それにNPOの職員が集まって、ビオトープの設計や整備作業の段取りを話し合いました。

住民たちはコウノトリが食べる魚をビオトープに増やすために、魚の通り道となる魚道の形や大きさなどについて熱心に意見を交わしていました。

農家の亀井俊一さんは「周辺にはビオトープがあるが、巣がある地区にはないので、生まれたばかりのひなが来てえさを食べてくれるような場所にしたい」と話していました。

住民や農家は今月18日にビオトープを作る作業に取りかかり、年明けに水を入れて完成させることにしています。