藍住町の元副議長に有罪判決 事件情報漏らし加重収賄などの罪

大阪府警などが捜査している薬物事件に関する情報を、密売グループに漏らした見返りに現金を受け取った罪などに問われた徳島県藍住町の町議会の元副議長に対し、徳島地方裁判所は「進行中の捜査が妨げられたうえ賄賂を受け取り、公務に対する信頼を害した」などとして懲役2年6か月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

徳島県の元藍住町議会議員で副議長だった平石賢治被告(46)は、大阪府警などが捜査する薬物事件に関する情報を町の住民課の元職員から得て、大麻の密売グループに漏らした見返りに現金5万円を受け取った加重収賄などの罪に問われました。

また、町の学校給食に阿波牛を納入する契約を巡り、当時の副町長から聞き出した最低見積価格を業者に漏らした官製談合防止法違反などの罪にも問われました。

10日の判決で徳島地方裁判所の高橋孝治裁判長は「非常に重要度の高い秘密を漏えいした結果、進行中の捜査が妨げられ、さらに賄賂を受け取り公務に対する信頼を害した。また、最低見積価格を伝えたことは入札の公正を害する行為で、それぞれの犯行で不可欠な役割を担った責任は重い」として懲役2年6ヶ月、執行猶予4年を言い渡しました。