瀬戸内寂聴さんの作品の朗読会 ファンたちが故郷の徳島で

2年前の11月に亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの魅力を知ってもらおうと、寂聴さんの故郷の徳島市でファンや教え子たちが作品の朗読会を開きました。

徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんは、恋愛や歴史などをテーマに数々の小説を発表し、2年前の11月9日に99歳で亡くなりました。

3日は寂聴さんの魅力を多くの人に知ってもらおうと、ファンや教え子たちで作る団体が徳島市にある県立文学書道館で朗読会を開き、100人余りが参加しました。

主催した団体のメンバーが、大正時代に婦人解放運動に取り組んだ伊藤野枝などの姿を描いた「美は乱調にあり」と「諧調は偽りなり」の2つの小説の一部を感情豊かに読むと、訪れた人たちは熱心に耳を傾けていました。

徳島市から訪れた人は「すばらしい朗読で小説をもう一度読みたいと思いました。あらためて寂聴さんはすばらしい人だと思いました」と話していました。

主催した瀬戸内寂聴記念会の竹内紀子事務局長は「寂聴さんは恋と革命に生きた人が好きでした。亡くなって2年となりますが、今後もみんなと力をあわせて語り継いでいきたい」と話していました。