佐那河内村の保育所で虐待 保護者からは早急な改善策求める声

徳島県佐那河内村にある保育所で保育士が園児の体をたたくなどの「虐待」を繰り返していたことがわかりました。
保育所は、2日も通常どおり開かれ、保護者からは村への不信感や、早急な改善策を求める声が聞かれました。

佐那河内村が運営する佐那河内保育所では、おととし以降、保育士5人が関与して、園児の背中や尻をたたく「虐待」や、園児に暴言を吐く「不適切な保育」などをあわせて30件、繰り返していたことが明らかになり、村は1日夜、保護者会を開いて謝罪しました。

保育所は2日朝も通常どおり開かれ、子どもを預けに来た保護者からは村への不信感や、早急な改善策を求める声が聞かれました。

30代の保護者は「子どもが吐き出した物を食べさせるなどしていて、命に関わるという認識が甘すぎるし信じられない。今までないがしろにされてきたので、役場に不信感がある」と話していました。

また、40代の保護者は「保護者説明会の通知も前日の夜で、村の対応に疑問を感じる。村の保育所はここしかなく、なくなると困るので、正すところは正してほしい」と話していました。

関与した保育士のうち、2人はすでに退職していますが、3人は在籍していて、村は、保育士の処分や再発防止策の検討を進めることにしています。

保育所の梯卓義所長は「ご心配とご迷惑をおかけし、おわびしたい。保育士の人間関係や風通しが悪かった。今後は子ども目線で保育を行い保護者との信頼関係を深めていく」と話していました。