“四国の料理 貧乏くさい” 発言で 秋田 佐竹知事が謝罪

秋田県の佐竹知事は、23日、秋田市内で行った講演で四国地方の料理について「貧乏くさい」などと述べました。

これについて25日に県庁で会見し「大変に不見識な発言だった。四国の方々に不快な思いをさせ心からお詫び申し上げたい」と謝罪しました。

佐竹知事は23日、秋田市で開かれた県内の自治体や経済界などのトップが参加する会合で講演し、過去に全国知事会で四国地方を訪れた際の食事について「メインディッシュが鉄板で、誰が考えてもステーキです。ふたを開けたらじゃこ天です。貧乏くさいんです」などと述べていました。

これに対してSNSなどでは批判の声が上がっていて、佐竹知事は25日、県庁で臨時の記者会見を開きました。

このなかで佐竹知事は「大変に不見識な発言だった。四国の方々に不快な思いをさせ心からお詫び申し上げたい。地方行政が長くなって自信過剰になり経験から来る思い上がりでこういうことになってしまった。自分の至らなさを深く反省している」と謝罪しました。

その上で「県内はクマや災害などで非常事態なので、仕事で挽回するよう努力する。発言の内容については理解は得られないと思うが、おわびをしながら残りの1年間、しっかり向き合って仕事をしたい」と述べて辞任やみずからへの処分はしない考えを示しました。

【佐竹知事とは】
佐竹知事は75歳。

秋田県の職員を経て、秋田市長を2期務めたあと、平成21年の知事選挙で初当選し現在4期目です。

去年8月にも秋田県特産の比内地鶏について「硬い」などと発言し、その後、謝罪しています。

【街の人から批判の声】
四国地方の料理は「貧乏くさい」などとした秋田県の佐竹知事の発言に対し、徳島県内の街の人たちからは批判の声があがりました。

徳島市の70代の男性は「徳島の魚だっておいしい。秋田のことを自慢したいのだろうが軽率な発言ではないか」と話していました。

また板野町の70代の男性は「自分は農家で米や枝豆を作っているが生産者に対して失礼だ」と批判しました。

このほか徳島市の30代の男性も「郷土料理は地元の人たちが大切にしているものだから知事であってもなくても尊重した発言をすべきだ」と話し、厳しい声が相次ぎました。

【後藤田知事「たたえ合う発信を」とコメント】
秋田県の佐竹知事の発言について後藤田知事は「全ての都道府県とともにいいところをたたえ合って日本を発信していきたい。今後、秋田県とも理解を深めコラボできることを期待している」などとコメントしています。