「こども宅食」 子育て世帯に無料で食べ物届ける支援を考える

生活の苦しい子育て世帯に無料で食べ物を届けて支援する「こども宅食」を考える催しが徳島市で開かれ、支援団体からは、行政や学校との連携など、課題を指摘する声が上がりました。

「こども宅食」は、「子ども食堂」と異なり、不登校や家族の介護などの事情で、子ども食堂に来られない世帯に直接、食べ物を届けて支援します。

催しは、徳島市で3年前から「こども宅食」を行うNPO「クレエール」が開き、県内の子ども食堂の関係者などおよそ30人が参加しました。

このなかで、「クレエール」の喜多條雅子さんは、家庭環境が気になる子がいても個人情報の保護を理由に行政や学校との連携が難しいとか、提供した食べ物がそのまま放置されたケースもあり、状況の継続的な把握が課題だと指摘しました。

参加した50代の女性は、「子どもの居場所づくりをしていて、子どもたちの家庭環境のことなど、共感する部分も多くあった。宅食にも取り組んでみたい」と話していました。

また、徳島市の大学生は、「学生だけで子ども食堂を運営していますが、家まで持っていく宅食は頭になかったので、実践できないか考えてみたい」と話していました。