徳島市エコバッグ販売中止 キース・ヘリング作品似と指摘

徳島市が防災をテーマにデザインしたエコバッグが、アメリカの芸術家、キース・ヘリング氏の作品に似ているという指摘が寄せられ、市は4日から予定していたバッグの販売を中止することを決めました。

徳島市が作ったエコバッグは、姿勢を低くしたり机の下で頭を守ったりする地震の際の動作を人のシルエットで表現したデザインで、4日から市役所で1つ1000円で販売する予定でした。

市が先月31日にSNSの公式アカウントで告知したところ、アメリカの現代アートの芸術家、キース・ヘリング氏の作品に似ているという指摘がSNSや電話などで相次いで寄せられました。

市によりますと、デザインを担当した市の職員はピクトグラムの動きを参考にしたとしたうえで「ヘリング氏を含む多くのアーティストの作品を知っているが模倣していない」と説明しているということです。

市は職員が上司などとやりとりした制作過程の記録をもとに著作権侵害にはあたらないとしていますが「エコバッグが持っている人が非難されるおそれがある」として、4日から予定していた販売を当面、中止することを決めました。

エコバッグはすでに630個生産されているため、市はヘリング氏の著作権を管理するアメリカの財団に連絡するなどして今後の対応を検討したいとしています。