県知事選買収で元美馬市議などに有罪判決 徳島地裁

ことし4月に行われた徳島県知事選挙をめぐり、議員らを現金で買収した罪に問われた美馬市の元市議会議員と買収資金を提供したとされる建設会社の元代表取締役に対し、徳島地方裁判所は「選挙の公正や信頼を揺るがす悪質なものだ」などと指摘し、それぞれ有罪判決を言い渡しました。

ことし4月に行われた徳島県知事選挙をめぐって、元美馬市議会議員の藤野克彦被告(46)が落選した元参議院議員、三木亨氏への票の取りまとめを依頼する目的で、同じ会派の市議2人を買収した罪に問われました。

また、美馬市の建設会社の元代表取締役、津川政仁被告(57)は、買収の資金を提供したほか、みずからも、ほかの市議2人に現金を渡したり渡そうとしたりした罪に問われました。

7日の判決で、徳島地方裁判所は、藤野元市議に対し、「選挙の公正や信頼を揺るがす悪質なもので、市議会議員として選挙の法令を遵守すべき立場で責任と非難の程度は大きい」と指摘し、懲役1年、執行猶予5年、追徴金10万円の判決を言い渡しました。

一方、藤野元市議に買収の資金を提供した津川元代表取締役については、主犯であると認定し、懲役1年6か月、執行猶予5年の判決を言い渡しました。