徳島市長のリコール署名問題 市長「筆跡鑑定お願いしては」

徳島市の内藤市長が、去年、提出されたリコール・解職請求の署名のうち6000から7000人分が有効か疑わしいものだったと主張している問題で、署名を集めた市民団体が発言の根拠を明らかにするよう求めたのに対し、内藤市長は、25日の会見で「筆跡鑑定をお願いしてはどうか」と応酬しました。

内藤市長はことし6月の定例市議会で、去年3月に市民団体が提出した市長のリコール・解職請求の署名について、当初有効とされたおよそ6万6000人分のうち「6000、7000程度の同一筆跡と思われる署名など、疑わしい署名を確認した」と発言しました。

これについて市民団体は市長に対し、発言の根拠を明らかにするよう2度にわたって質問状を出して強く反発していました。

内藤市長は、25日の会見で自身の発言について「同一筆跡とは断定しておらず、疑わしい署名としか発言していないことに、何度も質問状をいただいても前向きな話につながらない」などと主張しました。

そのうえで、警察が去年3月に署名簿を押収し、地方自治法違反の疑いで捜査を進めていることを念頭に「同一筆跡かどうかは筆跡鑑定で判定できる。私とリコールの会の連名で警察に筆跡鑑定をお願いしたらどうか」と応酬しました。

これについて団体の久次米尚武代表は、NHKの取材に対し、「警察に余分な費用と時間をかけさせるのは、いかがなものか。市長はあいまいな発言をしたことを謝るべきだ」と話しています。