知事選買収事件 建設会社の元代表取締役の裁判始まる

ことし4月に行われた徳島県知事選挙をめぐり、美馬市の元市議会議員とともに議員らに現金を配り買収した罪などに問われている建設会社の元代表取締役の裁判が始まり、検察は、元代表取締役が一連の買収を計画した経緯を指摘しました。

美馬市の建設会社の元代表取締役、津川政仁被告(57)はことし4月の徳島県知事選挙で、落選した元参議院議員、三木亨氏への票の取りまとめを依頼する目的で元美馬市議会議員、藤野克彦被告(46)とともに市議2人に現金を渡したり、渡そうとしたりしたほか、みずからも、ほかの市議2人に現金を渡したり、渡そうとしたりとして公職選挙法違反の罪に問われています。

20日、徳島地方裁判所で開かれた初公判で、津川元代表取締役は、起訴された内容を認めました。

続いて、検察は冒頭陳述で「元代表取締役は、藤野元議員に『お金を用意するのでガソリン代や活動費の名目で同じ会派の議員に渡して欲しい』と依頼して現金10万円が入った封筒を5人分用意した。また、趣旨を酌んでくれそうなほかの会派の議員を選定してみずから直接、現金を渡そうと考えた」と述べ、元代表取締役が一連の買収を計画した経緯を指摘しました。