阿波おどり 1人20万円「プレミアム桟敷席」提供料理を披露

来月の徳島市の阿波おどりで初めて設けられる1人20万円の桟敷席で楽しめる料理の試食会が開かれ、徳島特産の阿波尾鶏などを使った特製の料理が披露されました。

徳島市の阿波おどりは来月12日から15日まで開かれ、藍場浜には踊り手たちを正面から眺める1人20万円の「プレミアム桟敷席」が設けられます。

この席で提供される料理の試食会が19日、徳島市で開かれ、実行委員会のメンバーや、席を企画した東京の企業の関係者などが集まり特製の料理が披露されました。

このうち、うな重は鳴門産のうなぎが使われています。

また、徳島伝統の小型の重箱「遊山箱」の中には、特産の阿波尾鶏やアシアカエビなどを使った、7種類の料理が詰められています。

参加者は、調理を担当した徳島市内の飲食店の料理人から食材の特徴などを聞きながら、料理を楽しんでいました。

企画した企業によりますと、プレミアム桟敷席は、阿波おどり期間中の4日間、合わせて8公演分が販売されていて、このうち1公演分は、5つのテーブルがすべて売り切れているということです。

調理を担当した庄野浩司さんは「県産の食材をふんだんに使って徳島の良さを詰め込んだ料理にした。充実した思い出を作ってもらいリピートにつながってほしい」と話していました。

【高額な席は各地の祭りでも】
観覧席「プレミアム桟敷席」は、期間中の4日間、合わせて8公演分が販売され、このうち1公演分は売り切れています。

また、南内町に設けられる1人1万5000円の「特別観覧席」は、8公演のうち3公演、合わせて240席分が売り切れ、ほかの公演でも残りわずかになっています。

高額な観覧席は全国の祭りで設けられ、「青森ねぶた祭」では、8人まで利用できる1席100万円の観覧席が一部の日程で完売したほか、京都の祇園祭では84席用意した1人40万円の席が8割近い65席、売れたということです。

阿波おどりのプレミアム桟敷席を企画した企業の伊藤優さんは試食会のあと、藍場浜公園を視察し「まだ全国的に珍しいことだが、お祭りの価値を最大限、高めていこうという動きは広がっていくと思う。最も注目している外国人観光客に受け入れられる強力なコンテンツで、ビッグチャンスだと期待している」と話していました。