次世代通信規格への応用期待 徳島大などのグループが実験成功

くし状に並んだ光、「マイクロ光コム」を使って、超高速・大容量の情報通信を可能にする、電磁波をつくり出し、情報を送信する実験に徳島大学などの研究グループが、世界で初めて成功したと発表しました。携帯電話の次世代の通信規格、「6G」への応用が期待されます。

これは徳島大学が記者会見で明らかにしました。

それによりますと、徳島大学や岐阜大学などでつくる研究グループは、髪の毛をとかす「くし」のように均一な間隔で並んだ光、「マイクロ光コム」から、超高速・大容量の情報通信を可能にする、「テラヘルツ波」という電磁波をつくりだし、情報を送信する実験に世界で初めて成功したということです。

均一な電磁波を生成できる「マイクロ光コム」を使うことで、通信速度の維持につながるとされ、携帯電話の次世代の通信規格「6G」などへの応用が期待されるということです。

今後は、より遠い距離で通信を行うための実験や、携帯電話の交換局に設置できる送受信機の試作を行うということです。

徳島大学のポストLEDフォトニクス研究所の安井武史教授は、「徳島のような地方でも都会との距離が障壁にならない、地方を再生する通信技術になってほしい。実験の成功で、その1歩が踏み出せた」と話していました。