“アオリイカを増やそう” 産卵場所を小学生が設置 美波町

「イカの王様」と呼ばれる特産のアオリイカを増やそうと、美波町の子どもたちが産卵場所になる木の枝を海に設置しました。

アオリイカは、県南部で漁が盛んに行われてきましたが、日和佐町漁協によりますと、水揚げは20年ほど前の10分の1に減っています。

このため、漁協などで作る「アオリイカを守る会」は、産卵場所を増やそうとしていて、23日は日和佐小学校の5年生20人が参加しました。

初めに子どもたちは、港で麻袋に石を詰めておもりを作り、アオリイカの産卵場所になる木の枝の束にくくりつけました。

このあと、船で沖合に出て「せーの」と声を合わせて枝の束を海に沈め「卵をたくさん産んでもらってね」などと声をかけていました。

アオリイカは、これから9月ごろまで産卵期だということで、漁協は漁をせず、釣り客にはアオリイカが釣れても海に戻すよう呼びかけています。

参加した児童は「アオリイカが元気にたくさん卵を産んでくれたらうれしいです」と話していました。

漁協などで作る「アオリイカを守る会」の豊崎辰輝会長は「まずは産卵してもらって、大きくなってから取ることが資源保護のために大切だ。去年、子どもたちと一緒に作った産卵場所には、たくさん産卵が見られたので続けていきたい」と話していました。