県立中央病院にER棟完成 遠隔診療機能など救急医療施施設

大規模災害などに備えて、県立中央病院に遠隔診療の機能などを備えた救急医療のための施設、ER棟が完成しました。

徳島市にある県立中央病院のER棟は、災害時の医療拠点として、県がおととしから整備を進めてきました。

21日、行われた完成記念式典には、後藤田知事や、県医師会の関係者などおよそ40人が出席しました。

後藤田知事は、「完成したER棟は、全国でも類を見ない複合的な機能を備えている。ER棟の能力を生かして、県民の健康を守っていきたい」とあいさつしました。

ER棟は、5階建ての免震構造で、1階に設けられた「救急・感染症外来」は、部屋の気圧を下げてウイルスを外に飛散させないようにする機能があります。

また、会議室は、高速・大容量の通信規格、5Gを使って離れた場所での診察や救急医療を支援することができ、災害時に活動する医師や看護師のチーム、「DMAT」の拠点にもなります。

徳島県立中央病院の葉久貴司院長は、「完成したER棟は、平常時だけでなく、緊急時の活用でも重要な施設だ。徳島県の医療の充実につなげたい」と話していました。