新たな炭焼き窯が完成 森の再生と地域活性化に 徳島 美波町
かつて炭焼きで栄えた徳島県美波町で、地域の活性化につなげようと、町づくりに取り組む会社が新たに炭焼き窯を作り、12日、お披露目されました。
美波町は、ウバメガシなどの照葉樹林が広がり、かつて炭づくりで栄えましたが、炭の利用が減ったため、衰退し、森林も手入れがされなくなりました。
このため、地元の町づくりに取り組む会社が炭づくりをして、森の再生と地域の活性化につなげようと、町内の山間部に新たな窯を完成させました。
12日は、関係者が参加して、神事が行われたあと、窯に火を入れました。
完成した2つの窯は、高さ2.3メートルのレンガ造りで、地元の山で伐採された木をくべておよそ20日間、焼くと、それぞれ800キロほどの炭を作ることができるということです。
また、完成した炭を使って焼いた阿波尾鶏やウツボなどもふるまわれ、参加者は、炭火焼きならではの香りや食感を楽しんでいました。
窯を作った「四国の右下木の会社」の吉田基晴社長は「この地域の主力産業の復興に向けて、小さいが、やっと一歩が刻めた。炭を通じて、徳島らしさや県南らしさを知ってもらい、森に集まる人によって町が元気になることを目指したい」と話していました。