全国初 「木造4階建て県営住宅」内覧会 柱やはり露出の工法
柱やはりを露出させる伝統的な工法による全国で初めての木造4階建ての県営住宅を徳島県が建設し、31日、入居予定者への内覧会が開かれました。
この建物は徳島市新浜町の県営住宅が老朽化したことを受けて、同じ地区の移転先として県が建設したもので、入居予定者や工事関係者向けの内覧会にはおよそ50人が集まりました。
県によりますと木造4階建ての住宅は柱やはりを露出させる「あらわし」と呼ばれる伝統的な工法で建てられ、部屋の床には県産の杉が使われるなど、木のあたたかみが感じられるつくりになっています。
部屋は1DKから3DKまでの3種類で入居予定者たちは家電の配置場所や室内のつくりを確認していました。
これまで4階建て以上の建物は耐火性に配慮して原則、鉄筋コンクリートなどの使用が義務づけられていましたが、令和元年の建築基準法の改正で一定の防火措置をとれば木材だけの建物も可能になりました。
県によりますと、「あらわし」の工法で建てられた木造の県営住宅で4階建ての高さのものは全国で初めてだということで、県は木材を活用することで温室効果ガスの排出削減にもつなげたいとしています。
建物は2月末に完成し、3月中旬には入居できるということで見学した女性は「今、住んでいる県営住宅はコンクリート造りですが、こちらは木がたくさん使われとてもいい印象です」と話していました。
徳島県県土整備部住宅課の柳本茂喜課長補佐は、「県産の木材が多く使われた新しい県営住宅なので木のあたたかさを感じてもらいたい」と話していました。