若者の投票率が8割超 スウェーデンの選挙を学ぶシンポジウム

若者の投票率が8割を超えるスウェーデンから、政治への関心を高めるヒントを得ようと、スウェーデンの選挙や教育について学ぶシンポジウムが開かれました。

これは21日、徳島大学が開いたもので、学生や一般の参加者およそ60人が会場に集まりました。

はじめに徳島大学からスウェーデンのルンド大学に留学している学生が、オンラインでスウェーデンの国政選挙について紹介しました。

去年行われたスウェーデンの国政選挙では、期間中、街の広場に政党のブースが設けられ、誰でも候補者に直接、政策などについて質問できたということです。

この学生は、街頭や選挙カーによる演説が多い日本と異なり、有権者との対話を重視する姿勢に驚いたと報告しました。

このあと、若者の政治参加に詳しい日本福祉大学の講師の両角達平さんが、投票率がおよそ8割というスウェーデンの若者の政治意識について講演しました。

両角さんは、学校には子どもたちが給食に関する要望を出す協議会が設けられ、政党にも若者が参加して公約を作る部局があることを例に挙げ、みずからの意見を社会に反映してきた経験が高い投票率につながっているとの見解を示しました。

シンポジウムに参加したスウェーデンからの留学生は「日本に来て投票率の低さに驚いた。スウェーデンの若者は自分の投票が政治に影響を及ぼすと考えてみんなが投票に行くが、日本ではそうでないと感じる」と話していました。

一方、徳島大学の学生は「選挙の話をする人が少なく、関心が低いと感じる。スウェーデンには政治参加の意識を育てる環境があると知って勉強になった」と話していました。