総本山善通寺で国の重要文化財に指定されている五重塔特別公開

香川県善通寺市の四国霊場75番札所「総本山善通寺」にあり、国の重要文化財に指定されている五重塔が28日から特別公開されています。

弘法大師・空海の生誕の地とされる「総本山善通寺」では、毎年、大型連休にあわせて、ふだん入ることができない五重塔を2層目まで特別公開しています。

塔は、高さがおよそ43メートルで、木造の建物として全国で3番目に高く、国の重要文化財にも指定されていて、初日の28日は午前中から大勢の観光客が訪れていました。

五重塔は、「心柱」と呼ばれる太い柱が上からつり下げられ、建物の土台から6センチほど浮いているのが特徴で、地震による建物の揺れを抑える珍しい建築方法が取られています。

また、1層目には「心柱」の周囲に4体の仏像が安置されていて、訪れた人たちが荘厳で穏やかな表情に見入っていました。

松山市から訪れた20代の男性は「組木で作られた建物がきれいでした。これまで塔の中を見る機会がなかったので新鮮でした」と話していました。

「総本山善通寺」の広報担当、安藤誠啓さんは「訪れた人には、ふだん見ることができない、くぎを使わない建物の造りと2層目からの景色を堪能してほしいです」と話していました。

五重塔の特別公開は来月6日まで行われています。