JR四国きっぷ販売額 新型コロナ感染拡大前の92%まで回復

JR四国が昨年度1年間に取り扱ったきっぷの販売額は、284億円あまりで、前の年度の1.2倍以上に増え、新型コロナの感染拡大前の92%まで回復しました。

これは、JR四国の西牧世博社長が22日の定例の記者会見で明らかにしました。

それによりますと、昨年度1年間にJR四国が取り扱った定期券を除いたきっぷの販売額は、284億5700万円で、前の年度と比べて25.6%増加しましたこれは、新型コロナの感染拡大前の2019年度と比べると92%まで回復しました。

また、西牧社長は、去年5月の運賃の値上げによる増収は昨年度1年間でおよそ19億7000万円と推定されるとしたうえで、「新型コロナの5類移行による移動需要の回復や、去年5月の運賃改定でコロナ禍前の9割まで回復し、一定の成果があったと思う」と述べました。

一方、今月17日に愛媛県と高知県で発生した震度6弱の地震については「ほとんど被害がなく、運転中の列車内にいた乗客の救済も比較的速やかに対応できた」と振り返りました。

そのうえで、運転再開のための点検に相当時間がかかったとして、「このぐらいの地震が発生すれば点検などにどれほどの時間がかかるか、教訓が得られた」と述べ、引き続き南海トラフ巨大地震への備えや訓練などに力を入れる考えを示しました。