「医療的ケア児」保護者が付き添いのケース 県内では2割に

日常的にたんの吸引や人工呼吸器などが欠かせない「医療的ケア児」のうち、保護者が学校生活に付き添っているケースが、香川県内では2割にのぼることがわかり、県は、保護者の負担軽減に向けた取り組みを進めることにしています。

「医療的ケア児」をめぐっては、令和3年に本人とその家族を支援する法律が施行されました。

しかし、保護者が学校行事などで付き添いを求められ負担となるケースがあるとして、先月、総務省が文部科学省に対し、付き添い解消の取り組みを進めるよう通知しています。

文部科学省が去年5月時点の状況を調べた結果、香川県内で医療的ケアが必要な子どもは、特別支援学校で45人、幼稚園や小中学校、高校であわせて19人でした。

このうち特別支援学校のような態勢が整っていない幼稚園や小中学校、高校での保護者の付き添いの状況は、「登下校時のみの付き添い」が26.3%、「学校生活の付き添い」が21.0%でした。

いずれも前回の調査を上回ったほか、「学校生活の付き添い」については、全国より1.6ポイント、高い結果となり、「付き添い」の解消が進んでいない状況がうかがわれます。

県教育委員会は、「安心できる教育環境の整備と保護者負担の軽減に向け、引き続き、医療的ケアを行うことができる看護職員の人材確保と、適切な配置を行っていきたい」としています。