小豆島「中山の舞台」改修工事終わる 落成式で三番叟を披露

小豆島農村歌舞伎とともに国の重要民俗文化財に指定されている香川県小豆島町の「中山の舞台」の改修工事が終わり、14日、落成式が行われました。

落成式には、文化庁や地元の関係者らが出席して、神事が行われたあと舞台の完成を祝う三番叟が披露されました。

続いて、中山歌舞伎保存会の久保政会長が、「小豆島農村歌舞伎とこの中山の舞台は、ことし3月に国の重要民俗文化財に指定されました。皆様の協力を得て、これからも農村歌舞伎をずっと続けていきます」とあいさつしました。

このあと中山の舞台が披露され、出席した人たちは新しくなった舞台やコンクリートで補強された舞台の下の「奈落」を見学して回りました。

「中山の舞台」は春日神社の境内にあり、農村歌舞伎の舞台として江戸時代の後期に建てられたとされています。

毎年10月に地域の人たちによって農村歌舞伎が上演されていますが、老朽化で倒壊するおそれがあるため、おととし11月から、大規模な改修工事が行われてきました。

小豆島町内の女性は「かやぶきの屋根がすごくきれいで、小豆島の青い空と舞台が映えていいと思う」と話していました。

地元の中山自治会の井口平治会長は「島の貴重な伝統文化を、地区の人々がしっかり受け継いで次の世代に伝えていくよう頑張ります」と話していました。