ことでん 遮断機トラブル安全性向上へ 来年度の取り組み発表
ことでん=高松琴平電気鉄道は、去年、遮断機が下りないトラブルが相次いだことを受けて、安全性向上に向けた来年度の取り組みを発表しました。
ことでんをめぐっては、去年、列車が踏切に近づいても遮断機が下りないトラブルが相次ぎました。
ことでんは、踏切関連の機器の老朽化などが原因だとしています。
28日、高松市の本社で会見を開いた植田俊也社長は、これまでの対策状況と来年度の取り組みを発表しました。
それによりますと、更新が必要とされた680か所の踏切の保安設備のうち、今月24日時点で85%にあたる578か所で更新工事が完了したということです。
ことし6月末までには、工事を完了したいとしています。
そのうえで、来年度は、遮断機の更新といった踏切設備の安全対策などとして、今年度のおよそ1.2倍にあたる11億9800万円を計上すると明らかにしました。
このうち、3億8000万円あまりは国や香川県、それに沿線自治体が補助するということです。
ことでんの植田社長は「踏切の問題で非常に信用を落としたので来年度は安全への投資を増額するだけでなく、全社員一丸となって安全安心で信頼を回復する1年にしたい」と話していました。
このほか、植田社長は、車両の老朽化による運休や遅延が発生していることを受けて、製造から60年以上たった車両については、国や県、それに沿線自治体の補助を受けながら新型車両に交換したいとする考えを示しました。
来年度から新型車両の設計を始める予定だということですが、導入時期は未定だということです。