三豊市の養鶏場で鳥インフル確認 約11万羽の処分進む

香川県三豊市の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されたことを受けて、香川県は6日朝から、およそ11万羽のニワトリの処分を進めています。6日正午までに2割にあたる、2万羽あまりを処分したということで、7日以降も作業を進めることにしています。

香川県は、三豊市にある養鶏場のニワトリから、高病原性とみられる「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受けて、けさから、この養鶏場などで飼育されているおよそ11万羽のニワトリの処分を進めています。

県によりますと、6日正午までに2割にあたる、およそ2万2000羽を処分したということで、今月9日の完了を目指して、7日以降も作業を進めることにしています。

また県は、養鶏場周辺の5か所に消毒ポイントを設けたほか、養鶏場から半径3キロ以内をニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、半径10キロ以内をその地域からの出荷を禁止する「搬出制限区域」に指定するなどまん延防止の措置を進めています。

香川県内の養鶏場で高病原性とみられる鳥インフルエンザの感染が確認されたのは、おととし12月以来で、今シーズンは初めてです。

一方、県によりますとこの養鶏場では先月31日の時点で146羽が死んでいて、県が県内の養鶏業者に求めている報告基準を超えていました。

その後、死亡したニワトリの1日あたりの数は、今月1日に182羽、2日には594羽、3日には514羽となり、4日は、急速に増えて、およそ1000羽が死んでいましたが、実際に報告があったのは5日だったということです。

報告が遅れた理由について、養鶏業者は県の聞き取りに対して「鳥インフルエンザではない別の病気だと思った」と話しているということです。

これを受けて、県は各業者に対して基準に基づいた報告を行うよう、改めて指導したということです。

【鳥インフル確認を受けた国の動きは】
環境省は養鶏場から半径10キロ以内を「野鳥監視重点区域」に指定し、今後週1回、区域内のため池などで野鳥に異常がないか、監視を強化するということです。

また農林水産省は、6日午後に疫学調査チームを現地に派遣し、原因究明のための調査を行なったということです。

【県内の鳥インフル これまでの例は】
香川県では2020年のシーズンに、三豊市を中心に13件の鳥インフルエンザが発生しました。

2022年のシーズンは県内での発生は4件でしたが、全国的にはおととし10月から去年4月にかけて26の道と県で84件にのぼり、処分されたニワトリなどの数もおよそ1771万羽と過去最多となりました。

今シーズンは、全国では去年11月に1例目が確認されて以降、現在までに香川県の事例も含めて8つの県で8件が確認されています。

県によりますと、7日からは処分したニワトリを埋却する作業を三豊市内で行うということです。