三豊市の養鶏場で鳥インフルエンザの疑い 県が簡易検査

三豊市の養鶏場で死んでいた複数のニワトリを県が簡易検査したところ、高病原性の鳥インフルエンザに感染した疑いがあることがわかりました。
県は詳しく検査するとともに、感染の拡大を防ぐために防疫措置を進めることにしています。

香川県によりますと、5日、三豊市にある養鶏場の管理者から県の西部家畜保健衛生所西讃支所に「死んでいるニワトリが増えている」と連絡がありました。

西讃支所が簡易検査を行ったところ、死んだニワトリ11羽のうち10羽で、鳥インフルエンザの陽性反応が出たということです。

感染が確認された養鶏場ではおよそ7万羽を飼育し、5日、県に連絡した時点からニワトリや卵の移動をすべて自粛しているということです。

香川県は、5日午後5時すぎから県庁で鳥インフルエンザの対策本部会議を開き、感染が確認された場合は、
陽性反応が出た養鶏所から半径10キロ以内でのニワトリや卵の出荷や移動を制限することや、
消毒ポイントの設置など防疫措置を進めることを確認しました。

県は遺伝子検査をおこなって高病原性の鳥インフルエンザに感染しているかどうか調べていて、6日までに遺伝子検査の結果が分かるということです。

県内の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザの感染が疑われるケースが発生したのは、今シーズン初めてです。

対策本部会議のあと池田知事は記者団に対して「できるだけ早く防疫措置に入れるようにすることが一番だ。養鶏業は香川県の重要な産業で、感染による影響が心配される。これ以上の感染の広がりを抑えて、県民生活や養鶏場の経営への影響を最小限に抑えたい」と述べました。

5日午後6時すぎ池田知事は鈴木憲和農林水産副大臣とオンラインで協議しました。

そのなかで池田知事は発覚までの経緯やあすの県の作業内容について説明しました。

それに対して鈴木副大臣は「総理からは徹底した防疫措置を迅速に進めるように指示を受けている。令和2年のシーズンに感染が確認された養鶏場がある地域だと承知をしているので、迅速かつ的確なまん延防止に取り組んでもらいたい」と話しました。

そのうえで農林水産省から原因究明のための疫学調査チームを派遣することなどを明らかにしました。