中学校で弾道ミサイル発射想定した訓練 抗議活動も 高松

弾道ミサイルの発射を想定した訓練が高松市の中学校で行われ、生徒たちが身の安全を守るための方法を学びました。

この訓練は、内閣官房や消防庁、それに県などが開いたもので、外国から発射された弾道ミサイル1発が、香川県の周辺に落下するおそれがあるという想定で行われました。

高松市の下笠居中学校では、生徒や教職員らおよそ100人が参加し、防災行政無線で、Jアラート=全国瞬時警報システムの情報が流されると、担当の職員が校内アナウンスで身の安全を守るよう呼びかけました。

教室では、生徒が窓ガラスやカーテンを閉め、割れたガラスの破片に当たらないよう、机の下に潜った状態のまま教室の中心に移動していました。

香川県によりますと、弾道ミサイルの発射を想定した訓練は、今回で3回目だということです。

香川県危機管理課の三谷一秀課長は「万が一、弾道ミサイルが飛んできた場面に遭遇したときに戸惑うことがないように、いち早く行動が出来るような人になってほしいです」と話していました。

訓練が実施された中学校のまわりでは、反対や中止を求める抗議活動も行われました。

訓練が行われた下笠居中学校のまわりには、県内外の教職員の労働組合員ら10人余りが集まりました。

参加者は、「生徒・教員の戦争動員を許すな」と書かれた長さ2メートルほどの横断幕や、「ミサイル避難訓練を学校に強制するな」などと書かれたパネルを掲げながら、学校のまわりを歩いて抗議しました。

活動に参加した吉田康彦さんは「戦争の訓練ということ自体が間違っていると思いますし、形だけの訓練に対して怒りがあります。私たち労働組合は、先頭になって戦争を止めるのが役目だと思っています」と話していました。