2つの図書館で40冊の本が破られる被害 高松市

高松市の図書館で、およそ40冊の本が破られる被害が相次いでいます。中には、100ページ以上にわたって破られた本もあり、市は、警察に被害届を出すことも検討しているということです。

本が破られる被害が見つかったのは、高松市昭和町にある「高松市中央図書館」と、高松市常磐町の「瓦町サテライト」です。

図書館によりますと、去年3月から10月にかけて、利用者からの申告や蔵書の整理中に見つかったということで、その数は、およそ40冊にのぼるということです。

被害にあったのは、主に有名作家の本で、なかには、100ページ以上にわたって破られた本や、ミステリー小説の結末を知ることができないものもあったということです。

利用者への貸し出しや返却の際に被害は確認されていないため、館内で破られた可能性が高いということで、高松市は、警察に被害届を出すことも検討しているということです。

中央図書館を利用していた女性は「良心が痛まないのかなと思います。ミステリーは続きが読みたくなるものなので、物語の途中でページを抜き取るのは許せないです」と話していました。

また、男性の利用者は「いつも利用している図書館なのでショックを受けました。犯人を捕まえてほしいです」と話していました。

高松市中央図書館の一原玄子館長は「本を大切にしてほしいというのが職員の気持ちなので破られるのは残念です。二度とこのようなことをしてほしくないです」と話していました。

一連の被害について、高松市の大西市長は22日の定例会見で、「市民の読書活動や文化活動を大きく阻害する極めて遺憾な事案だ。犯罪行為であることを認識してもらう必要がある」と述べました。

また、館内の巡回や張り紙による注意喚起などを通して、再発防止に取り組んでいくと述べました。