観音寺市議会 議長に対する議員辞職勧告決議案提出も否決

議長に対する不信任決議案が可決され、一部の議員が本会議を欠席するなど混乱が続いている観音寺市議会は定例市議会の最終日の21日、議長に対する議員辞職勧告決議案が提出され、賛成少数で否決されました。

補正予算案を含むあわせて19の議案は、副議長のもとで審議が行われ、すべて可決、または認定・同意されました。

観音寺市議会は先月31日に開かれた定例市議会の初日、クールビズに関する言動などを巡って篠原和代議長に対する不信任決議案が提出され、賛成多数で可決されました。

その後、一部の議員が本会議を欠席し、正常な状態で議会が開けなくなるなど混乱しました。

佐伯明浩市長が正常化の申し入れをしましたが、19日に議員13人が議長の辞職勧告書を提出するなど、混乱が続いていました。

こうした中21日、定例市議会最終日の本会議が開かれ、議員から篠原議長に対する議員辞職勧告決議案の緊急動議が出され、最終的に賛成6、反対8の賛成少数で否決されました。

一部の議員は議長のもとでの審議を拒否していましたが、議長が退席し、副議長のもとで議会が再開し、補正予算案を含むあわせて19の議案は、すべて可決、認定・同意されました。

議長に対する議員辞職勧告決議案が否決されたことについて、提出した大矢一夫議員は「誠に残念だと思います」と話しています。

篠原議長は「議会を混乱させ観音寺市議会が全国から笑いものになっていることは申し訳ないと思うが、私の中には1点の曇りもない。きょう審議が全部できたので、それはホッとしている」と述べました。

その上で、慣例として1年ごとに議長が交代する時期になることし11月末以降は議長を続けない考えを明らかにしました。

佐伯市長は「提出議案の議決をいただきありがたい。1日も早い正常化を望む」と話しています。

一連の混乱を受けた、観音寺市民の反応です。

70代の男性は、「市民に直結する部分が議会で話し合われなければ観音寺市の将来が困る。事の発端となっている部分を収集して議会がうまく回るようにしてほしい」と話していました。

また、60代の男性は、「お互いに子どものけんかのようになっているのは市民の私たちも疑問に感じているし全国的に知れ渡ってしまい恥ずかしい。議長の選び方も持ち回りではなくきちんと選ぶ仕組みを作ってもらいたい」と話していました。

40代の女性は、「自分も子どもがいるので議長には、子育て世代のことなど、女性目線で考えてがんばってもらいたい。議会に出ていないことは市民からするとどうなのかと思うので全員で市にとっていいことを考えてもらいたい」と話していました。