農村歌舞伎の衣装を4年ぶりに「虫干し」 小豆島 土庄町

小豆島に江戸時代から伝わる伝統芸能、農村歌舞伎の衣装を天日で干す「虫干し」が、20日、4年ぶりに土庄町で行われました。

毎年5月に農村歌舞伎を上演している土庄町の肥土山では衣装を湿気や虫から防ぐため天日に干す、「虫干し」と呼ばれる作業をこの時期に行っています。

コロナ禍で中断していましたが、ことし4年ぶり行われることになり、20日は朝から地区の老人クラブの会員およそ30人が、舞台前の桟敷席にロープを張っていきました。

舞台に隣接する蔵には、金糸や銀糸を織り込んだ豪華な衣装がおよそ1000点、保管されていて、地区の人たちは、蔵から出した衣装を、1枚ずつ、ロープに干していきました。

2時間ほど干したあとは、衣装を裏返してもう一度干し直し、その後きれいに整理して再び蔵に収めていました。

大阪から訪れた観光客は、「こういう機会に出会うことができてうれしいです。初めて衣装を干しているのを見ましたが、すごくきれいな柄があるのだなと思いました」と話していました。

肥土山老人クラブの佐々木育夫会長は、「大事な衣装を大切に保管し、来年、再来年とますますにぎやかな歌舞伎を上演していきたいです」と話していました。