福祉避難所のマニュアル作成などに遅れ 県が市・町に協力要請

香川県は南海トラフ地震の対策として進めている、障害者や妊産婦などを受け入れる「福祉避難所」のマニュアルの作成や防潮堤のかさ上げなどの堤防の整備が予定よりも遅れているとして、市や町に協力を求め対応を急ぐごとにしています。

香川県は、南海トラフ地震による人的な被害を防ぐため、防災活動の促進や住宅の耐震化など、今年度末までの3年間に行う192項目の対策を定めていて、昨年度末までの進捗(しんちょく)状況をまとめました。

それによりますと、進捗率が3分の2以上達成しているものが178項目、3分の1以上3分の2未満が12項目、3分の1未満が2項目でした。

このうち、進捗率が3分の1未満だったのは1つが、▽高齢者や障害者、妊産婦など、配慮が必要な人を受け入れる「福祉避難所」の整備で、県内7つの市と町で、設置・運営マニュアルの作成が完了していないということです。

▽もう1つは、津波対策として市と町が管理する海岸の堤防の整備で、地元住民との調整が取れず、着手できていないところも多いということです。

香川県は「遅れている部分については、市や町に協力を求め、対策の計画を前進させたい」としています。