「ことでん」に改善指示 警報機鳴らず遮断機下りず列車通過

ことでん=高松琴平電気鉄道の長尾線の高松市内の踏切で、ことし4月、警報機が鳴らず遮断機が下りない状態のまま列車が踏切内に進入する事案があり、四国運輸局は、踏切を制御するヒューズが壊れていたことが原因だとして、ことでんに対して管理方法を見直すよう改善を指示しました。

ことでん=高松琴平電気鉄道の長尾線の高松市上福岡町にある「上福岡踏切」で、ことし4月11日、列車が通過する際に警報機が鳴らずに遮断機が下りない状態のまま列車が踏切内に進入して停車し、けが人などはありませんでした。

これを受けて四国運輸局が保安監査を行ったところ踏切を制御するための変圧器のヒューズが破損していたことが原因とわかり、さらに、メーカーが推奨する10年から15年の耐用年数を大幅に超えておよそ40年にわたって同じヒューズを使用していたことも明らかになりました。

このため、四国運輸局はことでんに対し、先月30日付けで管理方法の見直しなどを求める「改善指示」を出しました。

ことでんでは、上福岡踏切以外の踏切でも多くのヒューズを耐用年数を大幅に超えて使用していたということで、すべての路線ですでにヒューズの交換を終え、今月末までに四国運輸局に対して再発防止策など今回講じた措置を報告することにしています。

四国運輸局の「改善指示」を受けてことでん=高松琴平電気鉄道は「事故につながる恐れがある事象だった。機器の更新にスピード感をもって対応し、これまで設けていなかったヒューズの更新周期を10年で交換とするなど対策をとっていきたい」と話しています。