コウノトリのひな 新たにもう1羽確認 2羽が順調に育つ

まんのう町で、国の特別天然記念物であるコウノトリが巣を作り、1羽のひながふ化したのが、今月、県内で初めて確認されました。NHKの取材で25日、新たに別の1羽が確認され、2羽のひなが順調に育っています。

まんのう町の山あいにある電柱に、コウノトリのつがいが巣を作っていて、ひなが誕生しているのが、今月14日に県内で初めて確認されました。

NHKの取材で25日、新たに別の1羽が確認され、親鳥が2羽のひなにエサを与える様子を撮影しました。

2羽のひなは元気な様子で、上を向いてくちばしを大きく開き、エサをねだっていました。

また親鳥は、近くの水田でエサを捕まえてひなに与えたり、巣に近づきそうなカラスやトンビに警戒する様子をみせたりしていました。

個体を識別する足輪から親鳥は、兵庫県豊岡市で生まれた7歳のオスと、福井県越前市で生まれた5歳のメスだということです。

日本野鳥の会によりますと、コウノトリは一度に3個から5個ほどの卵を生むということで、順調に育てば、来月下旬に個体を識別するための足輪がひなにつけられ、7月下旬に巣立つ見込みだということです。

生育を見守っているまんのう町農林課では、「2羽の誕生は大変うれしく、地元の人の協力に感謝しています。できるだけ多くのひなが巣立ってほしいので、巣立つまでは静かに見守ってほしい」と話しています。

県やまんのう町などは、巣を観察する際には、150メートル以上離れることや、むやみにエサを与えないよう呼びかけています。