おへんろさんテーマ 文学賞の入賞作品決まる

「おへんろさん」をテーマにA4の用紙1枚に収まる小説やエッセイを募集したユニークな文学賞、「半空文学賞」の入賞作品が決まり、作品を掲載した冊子が無料で配布されています。

「半空文学賞」は、高松市のブックカフェが平成27年に始めたもので、毎年テーマを設けてA4の用紙1枚に収まる小説やエッセイを募集しています。

7回目となる今回は、ことしが弘法大師・空海の生誕1250年にあたるのにあわせて、空海の生誕の地とされる総本山善通寺の協力を得て、「おへんろさん」をテーマに去年8月から12月まで作品を募集しました。

県の内外から157の応募作品が寄せられ、選考の結果、12の入賞作品が決まり、入賞作品を掲載した冊子が作られました。

このうち水野博子さんの「ノスタルジア」という作品は、幼いころ、お遍路さんをもてなす「お接待」をしていた筆者が、大人になっていろいろとつらいことを経験しながらも、遍路の旅に出た思い出をつづっています。

入賞作品を掲載した冊子は1万部作られ、善通寺市役所や総本山善通寺などで無料で配布されています。

文学賞の実行委員会は「お遍路さんを見かけたときに感慨深くなり、空海生誕1250年のときにはみんなの心の中でお遍路がこういう存在だったとわかる作品集になったと思う」と話しています。