医薬品盗み転売した罪 高松市の病院の元主任 起訴内容認める
高松市のKKR高松病院で、薬剤科の主任だった薬剤師が当時の上司と共謀して医薬品を盗み出して転売したなどとして業務上横領の罪に問われている裁判が22日から高松地方裁判所で始まり、元主任は起訴内容を認めました。
KKR高松病院の薬剤科の主任だった三枝貢被告(46歳)は、当時の上司で薬剤科のトップの薬局長を務めていた眞鍋伸次被告(57歳)と共謀して、去年10月から11月にかけて医薬品あわせて418点、仕入れ価格にしておよそ2000万円分を病院から盗みだし、このうち、およそ1900万円分を卸販売会社に売却したとして、業務上横領の罪に問われています。
高松地方裁判所で始まった裁判で三枝被告は、「間違いございません」と述べ、起訴内容を認めました。
続いて検察が冒頭陳述を行い、両被告が共謀して平成28年ごろから医薬品を不正に持ち出して医薬品買取業を営む個人に売っていたほか、平成30年8月ごろから去年11月末にかけて、大阪の医薬品の卸販売会社に50回以上にわたって売却していたと指摘しました。
そのうえで、検察は、眞鍋被告からみずからの退職後に薬局長に就任させることなどをほのめかされ、将来の安定を考えたことなどから横領に協力し、眞鍋被告から医薬品を持ち出すよう指示があったことにも触れました。
KKR高松病院をめぐる医薬品の横領事件では、三枝被告の上司だった眞鍋被告の裁判も、23日から高松地方裁判所で始まります。