AIで「見えない学力」を可視化 高松市内の高校で導入
思考力や表現力などの「見えない学力」を、AI=人工知能の技術を活用して可視化する評価ツールが開発され、高松市内の高校で導入されました。
センター試験に代わって始まった「大学入学共通テスト」では、思考力や判断力などを重視する問題が目立ちますが、こうした能力は定量的に評価することが難しく、学校現場の課題となっていました。
そこで、東京のIT企業が、AIを活用して、自己評価や相互評価を通して能力を可視化する評価ツールを開発し、30日、高松市の大手前高松高校で導入されました。
2年生12人が、タブレット端末で、「イベントの準備中、何か問題が起こったらどう行動するか」といった、学校生活に関する選択式の問題に回答しました。
回答を終えると、「課題設定力」などの25の項目が、AIによって、性格や人間関係などのバイアスが補正されたうえで、個別に数値化され、グラフでも表示されるようになっていて、生徒たちは自分の強みや足りない点を確認していました。
受検した女子生徒は、「絶対の答えがないのが特徴で、他者の客観的評価も分かる。受験で必要な能力やコミュニケーション能力の向上に生かしていきたい」と話していました。
大手前高松高校の合田意教諭は、「非認知能力の指導は、勘や経験に頼りがちだったが、今後はこのツールで自分の長所や足りない力を意識してもらい、より大きな成長につなげてほしい」と話していました。