静岡市 観測史上最高39.3度 ことし全国で最も高い気温

静岡市 観測史上最高39.3度 ことし全国で最も高い気温

静岡県は4日気温が上がり、静岡市で午後1時21分に39.3の最高気温を観測し、静岡市では観測史上最高、ことし全国で最も高くなりました。

気象台と環境省が静岡県にことし初めて「熱中症警戒アラート」を出した4日、県内は高気圧に覆われて気温が上がり、静岡市では午後1時21分に39.3度を観測し危険な暑さとなりました。
これは、29年前、1995年の8月28日に観測した38.7度を上回り静岡市の観測史上最高で、ことし、全国で最も高くなりました。
このほか、三島市で36.9度、川根本町で36.7度、静岡空港で36.1度など6地点で猛暑日となったほか、県内の19の観測地点のほとんどで30度を超えました。
県消防保安課によりますと、4日県内では午後3時半までに30人が熱中症の疑いで救急搬送されました。
ことしに入って最も多く、このうち15人は症状がやや重い中等症、15人は軽症でいずれも命に別状はないということです。
県内は、5日も日中の最高気温が三島市で36度、静岡市と浜松市で35度と猛暑日が予想されています。
気象台と環境省は、5日も静岡県に「熱中症警戒アラート」を出し、熱中症へのいっそうの対応を求めることにしています。
気温が急に高くなるこの時期から熱中症で搬送される人が増える傾向にあります。
熱中症に警戒し、我慢せずにエアコンを使用したりのどが渇いていなくてもこまめに水分を補給したりするほか、屋外で活動する際は長時間の作業や激しい運動を避け、適切に休憩を取るなど、熱中症対策を心がけてください。

【「静岡おでん」の店で“かき氷”】
ことし国内最高の39.3度を観測した静岡市にあるご当地グルメ、「静岡おでん」の店では涼を求めてかき氷を食べる人もいる一方、
熱いおでんを頬張る人の姿も見られました。
静岡市葵区にある静岡おでんの店では、1年を通して黒いスープが特徴の静岡おでんを提供する一方、昭和50年代まで製氷業も営んでいたことからかき氷もお店の名物として提供しています。
4日午後3時すぎには、涼を求めて、かき氷を食べる客の姿が多く見られました。
一方で、できたての熱いおでんだけを頬張る人やおでんとかき氷の両方を食べて熱さと冷たさを交互に楽しんでいる人もいました。
おでんを食べた店の常連客の70代の男性は「このお店で静岡おでんを食べることがくせになっています。暑い日でもおでんは食べたくなります」と話していました。
また、おでんとかき氷の両方を食べた50代の男性は「熱いおでんとかき氷が合ってとてもおいしいです。夏はおでんとかき氷、切っても切れない関係です」と話していました。
「静岡おでん おがわ」のおかみ、小川光枝さんは「きょうはこの暑さで人通りが少なくお客さんが少ないかもと心配していましたが、かき氷を食べるだけでなく、おでんを買って帰る人も多くてびっくりしました。この夏はおでんとかき氷の両方で頑張っていきたい」と話していました。

【静岡市 街行く人は “熱風がすごくて”】
4日午後1時過ぎにことしの国内最高気温となる39.3度を観測した静岡市の中心部では、街行く人たちが暑さをしのぐ姿が見られました。
このうち、静岡市葵区にある市役所では、施設内に設置された温度計が午前中にすでに38度を示し、その後、ピークを過ぎた午後2時すぎにも37度を示していました。
通行人は、帽子をかぶったり、日傘を差したりしながら、暑さ対策をしている様子が見られたほか、タオルを首にかけて汗を拭っている人もいました。
高校3年生の男子生徒は「熱風がすごくて、電車から降りた瞬間に暑さがすごかったです。タオル二枚と替えのシャツを持ってきて使っています。定期試験が近いので、このあと冷房が効いている涼しいカフェで過ごします」と話していました。
また、午前中に5歳と1歳の息子2人と駿府城公園で遊んだという40代の男性は「あまりにも暑くて、子どもたちがバテてしまい、結局、デパートに行って涼んでいました」と話していました。
神奈川県からライブのために静岡に訪れたという20代の女性は「年々暑くなっている気がします。日傘と小型の扇風機と水分もちゃんと持ってきたがこの暑さだと意味がないですね」と話していました。

【5日も熱中症警戒アラート】
静岡県では4日、熱中症の危険性が極めて高まると予想されています。
静岡地方気象台と環境省は熱中症警戒アラートを発表し、熱中症に対するいっそうの対応を求めています。
外出をなるべく避けることや室内をエアコンなどで涼しくして過ごすこと、運動する場合は、医師や看護師を配置するなどの対策を取ったり、涼しい屋内で行ったりするよう呼びかけています。
5日の最高気温は、三島市で36度、静岡市と浜松市で36度、熱海市網代で32度御前崎市で31度などと予想されています。
環境省が公開している「暑さ指数」も確認し、熱中症を予防する行動を取ってください。
お年寄りや小さな子どもは特に注意が必要です。

【熱中症の疑い ことし最多30人救急搬送】
県内は4日、静岡市で観測史上最高の39.3度を観測するなど各地でことし一番の暑さとなり、高齢者20人を含む30人が熱中症の疑いで救急搬送されました。
県消防保安課のまとめによりますと、4日午後3時半までに高齢者20人を含む男女30人が熱中症の疑いで救急搬送されました。
搬送された人の数は、ことしに入ってから最も多いということです。
入院が必要な「中等症」が15人、「軽症」が15人で、いずれも命に別状はないということです。
県では、エアコンの活用やこまめな水分補給を心がけるほか、外出時は暑い日や時間帯を避けるといった対策を呼びかけています。