大井川鉄道鳥塚新社長 全線での運転再開早期に進めたい考え

大井川鉄道の新しい社長に、ローカル鉄道の再建を手がけてきた鳥塚亮氏が就任し、おととしの台風15号で被災し、今も一部区間で運休が続く大井川本線について、全線での運転再開を早期に進めたい考えを示しました。

大井川鉄道の新しい社長に内定していた鳥塚亮氏は、28日に開かれた株主総会や取締役会をへて、正式に社長に就任しました。
鳥塚氏は、これまで千葉県の「いすみ鉄道」や新潟県の「えちごトキめき鉄道」の社長を歴任し、経営を立て直してきたことから、ローカル鉄道の「再生請負人」とも呼ばれています。
鳥塚氏は会見を開き、おととし9月の台風15号による大雨の影響で、大井川本線が川根温泉笹間渡駅と千頭駅の間で今も運休が続いている点を最大の経営課題だと指摘しました。
鳥塚氏は「私は安泰なところには呼ばれないが、災害発生後の2年間に復旧工事に着工していないのは、異常だと映る」と述べ、全線での運転再開を早期に進めたい考えを示しました。
一方、今後の経営再建に向けて「静岡には空港や新幹線、富士山があり、いろいろなことができるのではないかと思える。食材も豊富なので、客単価の高い観光列車を走らせてみたい」と述べ、さっそくアイデアを示しました。