JR東海 大井川流域団体などに岐阜の井戸水問題を説明

JR東海 大井川流域団体などに岐阜の井戸水問題を説明

リニア中央新幹線を巡り、岐阜県内のトンネル工事の現場周辺で井戸などの水位が低下する問題を受けて、JR東海は、大井川流域にある自治体や利水団体などに対し、これまでのいきさつと今後の対応について説明しました。

岐阜県瑞浪市にあるリニア中央新幹線のトンネル工事の現場では、2つの区間で地下水が湧き出し、周辺の井戸やため池などで水位の低下が確認され、JR東海は工事を一時中断しています。
この問題を受けて、JR東海は、大井川流域の自治体や利水団体などに対し、17日に静岡県庁でこれまでのいきさつや今後の対応について説明しました。
説明会は非公開でしたが、JRによりますと、岐阜県への報告が遅れた理由について、行政機関への連絡の基準を明確に定めていなかったことなどが背景にあるとした上で、現在は、地元で説明会を開催するとともに、観測用の井戸を増設してモニタリングを強化するなどの技術的な対応をしていることを説明したということです。
その上で、JR東海が今後、静岡と山梨の県境で実施予定のボーリング調査で、湧き水への影響を抑えられるよう対策を取りつつ、異変があった場合には迅速に伝えると話したということです。
JR東海中央新幹線静岡工事事務所の永長隆昭所長は、説明のあと取材に応じ、「静岡の工事で何か起きた場合には、県には迅速に伝えるとなっているが、各市町にも一報として伝えるよう調整している」と述べました。