有機フッ素化合物の高濃度検出問題で市民団体が発足

静岡市清水区の地下水から有害性が指摘される有機フッ素化合物が高い濃度で検出された問題で、住民や元従業員による市民団体の発足式が行われ、市や工場側に希望する住民などへの血液検査を求めていくことを確認しました。

静岡市清水区三保にある化学工場では、フッ素樹脂を製造する過程で発がん性などの影響が指摘されている「PFOA」が2013年まで使われ、周辺の井戸の地下水などから高い濃度で検出されています。
この問題を受けて、地元の住民や工場の元従業員などによる市民団体が新たに結成され、発足式が行われました。
発足式には約30人が参加し、今後、希望する住民などに血液検査を実施するよう市や工場の運営会社に求めていくことや、有機フッ素化合物への知識を深める学習会を開催する方針などを確認しました。
元従業員で団体の共同代表を務める鈴木孝雄さん(77)は、「市と工場の運営会社には住民の健康管理をはじめ、汚染された土壌や水をきれいにしてもらうよう粘り強く働きかけていきたい」と話していました。