南海トラフ地震が早朝発生想定 抜き打ちの県職員参集訓練

南海トラフ地震が早朝に発生したことを想定し、県職員がどれだけ迅速に集まれるのかを確認する抜き打ちの訓練が行われました。

この訓練は新年度に入り新しい部署での災害時の対応を確認してもらおうと、阪神淡路大震災があった1995年から毎年、全職員を対象に、事前に伝えない形で行われています。
訓練は、午前6時45分に、南海トラフ地震が発生して県内で震度7を観測した想定で始まり、まず、県の防災担当の職員が全職員7000人余りに地震の発生と緊急の参集を伝えるメールを一斉に送信しました。
県庁には次々と職員が集まり、10分後の午前7時前には知事公舎から自転車で駆けつけた川勝知事も登庁しました。
災害対策本部も立ち上がり、集まった職員たちが担当の班に分かれて、県内の市や町と電話をつないで被害情報を集めたり、国や自衛隊への応援要請など業務の手順を確かめたりしていました。
そして訓練開始から1時間後には川勝知事や幹部職員による緊急会議が開かれ、災害対応の方針などを協議しました。
県によりますと、初動対応にあたる職員のうち30分以内に集まったのは、83.9%で、必要な人数はおおむね確保できたということです。
川勝知事は職員に対し、「新年度になり職場が変わって緊急時にあたる役割が変わった人もいるが、いざというときのために内容を確認して備えてほしい」と講評しました。