自民 塩谷元文科相が離党 政治資金問題で離党勧告処分確定

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、離党勧告の処分が確定していた安倍派で浜松市が地元の塩谷・元文部科学大臣が23日離党しました。

今回の問題で安倍派の塩谷・元文部科学大臣は、離党勧告の処分となったことを受け入れられないとして再審査を請求しましたが、自民党はこれを認めず先週16日に処分が確定していました。
これを受けて塩谷氏は23日午後、離党届を提出して受理され自民党を離党しました。
このあと塩谷氏は記者会見し「再審査の請求も却下され、事実関係に基づいた公平公正な判断がなされず遺憾だが、党の決定なので従った。30年あまり自民党議員を務めてきたが誠に残念だ」と述べました。
その上で今後の活動について「無所属の議員として国民のために努力し、次の選挙にも挑戦したいが、地元からは『これだけ逆風の中で大丈夫か』という意見もあるので、それも含めて判断したい」と述べました。
塩谷氏は、衆議院比例代表東海ブロック選出の当選10回で、これまでに文部科学大臣や党の総務会長などを歴任しました。
安倍派では、2012年11月から5年あまり、当時の町村会長や細田会長のもとで事務総長を務めました。
おととし7月に安倍元総理大臣が亡くなり、会長が不在となったあとも会長代理を務め、去年8月に派閥の意思決定にあたる常任幹事会が発足した際、とりまとめ役の「座長」に就任しました。
所属議員へのキックバックの取り扱いを話し合った、おととし8月の幹部協議に出席した1人でもあります。
おととしまでの5年間の収支報告書への不記載の額は234万円でした。
今回の処分で離党勧告となったのは塩谷氏と世耕・元経済産業大臣の2人で、世耕氏はすでに離党しています。

【自民県連の城内会長「重く受け止めたい」】
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、安倍派で浜松市が地元の塩谷・元文部科学大臣が離党したことについて、自民党静岡県連の城内実会長は、報道陣の取材に対し、「国民の皆様の信頼を大きく失うことになり県連会長として本当に申し訳なく思っている」と謝罪しました。
そのうえで、「組織が下した判断であると同時に、本人が出処進退について判断されたので、この判断をしっかり重く受け止めたい」と述べました。