静岡大学 残業代など未払いで労基署が是正勧告

静岡大学が去年9月までの1年間に職員の残業代などを支払っていなかったなどとして、静岡労働基準監督署から是正勧告を受け、250人の職員に対し、総額で約5900万円を支払っていたことがわかりました。

静岡大学によりますと、去年10月に行われた静岡労働基準監督署の立ち入り調査で、記録された職員の勤務時間よりも、業務用のパソコンの使用時間のほうが長かった事例が確認され、残業代などが支払われていないなどとして、是正勧告を受けたということです。
これを受けて大学側が調べたところ、おととし10月から去年9月末までの1年間に、勤務時間として記録された時間外に業務していた職員が250人にのぼったことが確認されたということです。
このため大学は、時間外労働の未払いの賃金として、総額で約5900万円を4月までに支払ったということです。
大学の規定では、残業や休日出勤をする場合は上司の指示に基づいて行い、時間外労働の賃金を支払うことになっていますが、これが守られていなかったということです。
静岡大学の佐藤哲康事務局長は「勤務時間の報告が自己申告制になっているなど、労務管理のあり方に不備があった。今後は職場環境の改善に努めたい」と話しています。