日本の伝統色と工芸品 紹介する展示会 〜掛川市〜

古くから伝わる日本の伝統色があしらわれたさまざまな工芸品を紹介する展示会が掛川市で開かれています。

掛川市二の丸美術館で開かれている展示会では、古くから伝わる日本の伝統色の例とともに、収蔵品の中から該当する色が使われている約200点の工芸品を紹介しています。
このうち黄色みを帯びた鮮やかな赤色の「緋色」の展示では、昭和時代の漆工芸、「立葵図堆朱飾り皿」が紹介されています。
朱漆を何層にも塗り重ねて、立体感のある花びらを表現しています。
また、灰色がかった光沢のある銀白色の「白金」の展示では、江戸時代後期に制作された犬をかたどった張り子の箱、「犬筥」が紹介されています。
出産のお守りとして使われていたもので、犬の愛きょうのある表情が印象的な作品です。
このほか会場には、卵の殻のような色合いの「鳥の子色」が使われた陣羽織なども展示されていて、訪れた人たちは伝統色と工芸品を見比べながら鑑賞していました。
浜松市から訪れた30代の女性は、「伝統的な色を画像ではなく物として見ることができ、よく理解できました」と話していました。
この展示会は5月6日まで開かれています。